点字新聞を活用したNIE

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「点字毎日」を使ってみました。

盲学校では全盲の生徒が点字を使用しています。図書室では毎週1回発行される「点字毎日」の点字版と墨字版(活字版)を購読しています。一般紙の内容が点字化されているわけではなく、視覚障害に関連する記事で紙面が構成されています。

盲学校の高校生たちは一般の高校生と「同じ」ようにあまり新聞を読みません。特に全盲で点字を使う生徒たちにとっては「点毎」だけが活字の新聞ですが、あまり読まれているとは言えません。そこで、点字を使う高等部(高校)1年生の進路学習において「点毎」を活用してみました。

この新聞には「私のしごと」という連載があり、視覚障害者の職業や仕事が月に1度ずつ紹介されます。2月に通算50回目を迎えた長期の連載コーナーです。

授業ではまず、図書館にバックナンバーのある過去2年間の墨字版をコピーします。次に、古い順に仕事名と掲載年月日を口答で伝え、生徒はそれを点字でメモします。自分が興味を持った仕事や人物に関する記事を、生徒はメモを参考にして点字版の書架から探します。このときは司書に協力してもらいます。記事を見つけて読んだ後に、クラス内で感想や意見を交換し合います。そして、各自が記事に登場する人物を選んで手紙を書きます。その中身は、仕事の内容、仕事に就くまでの道のり、仕事のやりがい、仕事の大変さなど多岐にわたりますが、同じ視覚障害者として職業に就き生計を立てている大人たちへは強い興味・関心があるようです。最後に、墨字版は自宅へ持ち帰り、家族で読み合うように伝えます。

この実践は、総合的な学習の時間や自立活動の授業計5時間を使いました。「点毎」は視覚障害に特化した紙面構成であるからこそ、盲学校における進路指導やキャリア教育に活用できる教材であると考えています。

(注)墨字版(活字版):点字版を活字にして発行したもの

千葉県立千葉盲学校高等部教諭 石毛 一郎(4月6日)