新聞づくり指導のポイント(学級新聞)

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学級新聞を定期的に発行するには、創刊時の取り組みが大切です。年間計画や用具、新聞づくりに必要な技術の指導などの諸準備がしっかりしていればその後の発行もスムーズに進むので、第1号の発行には時間をかけて、じっくり取り組んでほしいものです。

1. 新聞づくりの事前準備

  1. 担任が生徒に学級新聞の意義や必要性を話し納得させることからスタートします。
  2. 新聞作りの実際例を生徒に見せ、必要に応じて他校の作品や活動の様子を見学する機会を作ります。
    • グループ・個人で新聞作りを体験する。
    • 新聞作りの技術伝達講習会に参加する。
    • 過年度の作品や他校の新聞の展示会を行い、新聞の形態のいろいろを紹介する。
  3. 発行形態を決める。
    • 形式(たて書き・横書き・用紙の大きさ)。
    • 発行計画(年間計画や定期的な発行計画)。
    • 編集・発行担当者(グループ・班など)。
    • 編集方針決定(学級に関する内容・個人の中傷などしない・真実を書く)など。
    • 題字決定(新聞の名前をつける。学校のめざしていくことやみんなの願いがこめられるもの)。
  4. 用具の確保(ファクス用紙、新聞用紙、原稿用紙、筆記用具など)。

2. 新聞発行までの流れ

  1. 企画会議=前号の反省、企画、紙面のレイアウト、日程を決めます。
    • どんな記事を取り上げるか。
    • 取材方法をどうするか。
    • 紙面のレイアウトをどうするか。
    • 担当者を誰にするか。
    • 原稿の締切日と新聞の発行日を決める。
  2. 取材=記事に応じ取材、インタビュー、アンケートを分担して、原稿を書きます。
  3. 編集会議=出来上がった記事を集めて、編集会議をします。
    • 企画会議で提案された記事の過不足を確認し、必要があるときには追加取材の手配をする。
    • 記事に事実関係の誤りや誤字・脱字がないかを調べ、記事のニュース性を相互に評価し、見出しをつける。
    • 全体のレイアウトを考えながら、それぞれの記事の配置を検討しレイアウトする。
    • 見出しが読み手にわかりやすく効果的であるかをチェックしたり、記事の内容に即したレタリングやカット、地紋を考え紙面に彩りを添えましょう。

    この編集会議には、必ず担任が出席して指導・助言をします。また企画会議も同様とします。

  4. 筆耕=読みやすい文字で紙面に書き入れます。同じ人が全部書く方法、記事ごと担当者が行う方法があり、学級の実態に合わせるとよいでしょう。新聞用の原稿用紙を用いて筆記用具も仕上がりを考慮して選びます。
  5. 校正=担当者が全体を見直して校正を行います。担任も加わり、数字、人名など細かいところにも気を配りましょう。
  6. 発行=印刷して学級などへ配布します。この時の感想や提案を次号に反映させます。
  7. 週刊で発行する場合の日程 1日目(月)企画会議 2日目(火)、3日目(水)取材 4日目(木)編集会議・筆耕 5日目(金)筆耕・構成・印刷・発行

2号からは、前号からの引き継ぎとして、前号の反省を行い、その後反省をふまえた企画を立てるようにします。学級の特色が生かせる紙面づくりを期待しています。

(茨城県NIEアドバイザー・小野瀬容子 2008年4月)