NIE調査研究(2000年7月)概要

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教育学研究者らで構成する「NIE基礎調査研究会」(座長・梶田叡一京都ノートルダム女子大学学長=当時)は00年7月、それまで実施した各種調査の結果を踏まえてNIEに関する基礎研究・調査の最終報告をまとめた。

報告書では、新聞利用の学習効果について、(1)教科外で単発的にNIE実践を行う場合、新聞記事そのものに対して理解が高まる(判断力が形成される)可能性が高い、(2)小学校のNIEは教科学習とは別のかたちになりやすく学習者も教科学習ととらえないが、中学校では教科学習の一部に取り込まれNIE実践の特徴が見いだせない――などと指摘している。

また、これまでの実践を踏まえた成果として、(1)教科書で十分扱えなかった現代的課題に取り組めた、(2)情報に関する関心や情報活用能力を高めることに具体的な方法を提示できた、(3)さまざまな新聞活用方法を提示できた――などを挙げている。

一方、今後の課題としては、(1)他のメディアと比較しながら情報手段のひとつとして新聞が活用できることが求められる、(2)取り組みが少ない教科・領域での実践の積み重ねが必要――などを指摘した。

報告書(A4判・176ページ)は1部1,000円で販売。