NIE実践の実態調査

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NIE実践の実態調査結果概要

実践校になる前の新聞活用について、7割が活用していたと答えており、実践校以外でも新聞が活用されていることがわかる。そしてNIEに取り組むようになったのは「実践校になったから」「もともと新聞が好きで使っていた」「同僚に勧められて」などがきっかけとなっていることがわかった。財団の実践校制度を知ったのは「校長先生や同僚、知人の教師から勧められた」で7割以上を占めている。

NIEを実践するうえで欠かせないのは職場の理解であるが、どのように理解を得たかについて聞いたところ、事務作業の分担(購読料の支払い、資料づくりなど)、校内研修や職員会議などで周知する――などがあげられた。

NIEの実践については、社会、国語、総合的な学習の時間、道徳、特別活動などで多く行われているが、算数、外国語、技術・家庭など様々な教科で新聞が活用されている。

新聞活用の際の工夫として校種を問わず、「NIEコーナーなどを作り、自由に新聞を読ませる」「校内に新聞記事を掲示する」など、新聞に慣れ親しむ環境づくりを行っている。「新聞で学ぶ」際には、「スクラップをしたり、感想を書かせ」たり「記事について意見交換」するなどの実践をしている。「新聞を学ぶ」では、「新聞社の人の話を聞く」、「紙面の読み比べ」「他メディアとの比較」などが行われている。「新聞作り」は小学校の9割近くが実施していた。

各地の推進協議会や各新聞社が実施している記者派遣(出前授業)や新聞社見学を利用したのは約5割。小学校が最も多く6割強が利用していた。子どもたちの反応も小学校が最も良く、「新聞や新聞記者に興味をもつようになった」が93.2%、「記者に対する質問がたくさん出た」が50.0%だった。

記者派遣を利用しなかった理由は「年間計画に入れられなかった」(76.5%)が一番多かったが、1割は「そういうサービスがあることを知らなかった」と答えた。

新聞活用の難しさについては、「教材研究のための時間が足りない」「新聞活用のための時間が足りない」「カリキュラムとの調整が難しい」の順に多かった。

実践校終了後の新聞活用については、全体の85%が続けると答えた。続けない理由は「忙しいので手が回らない」は46.4%で、「新聞が確保できない」(35.7%)を上回っている。

NIEの効果については様々であるが、実践を通して子どもたちは特に「新聞に興味・関心を持つようになった」「社会への関心が高まった」「新聞を進んで読むようになった」――で大きな変化がみられた。

新聞購読に関しては、76.7%が問題なかったと回答したが、「注文した新聞が届かない」が7.3%、「購読計画が終了しても新聞が配達された」が9.3%だった。

調査概要

調査対象

2007年度NIE実践校のうちの継続校264校

調査目的

教師がNIEを実践して感じた実務的な感想・意見を聞く。併せて、NIEの実践前後の子どもの様子、保護者の評価を聞き、今後のNIE活動に役立てる。

調査方法

郵送法(実践教師が各学級単位で個人記述)

回答数

  調査対象学校数 回答数
小学校 96 71
中学校 98 70
高等学校 70 52
264 193

調査期間

2008年2月~3月