実践指定校実践例 2012年度

新聞を活用した多様な学習活動の展開

学校法人須磨学園 須磨学園中学校(がっこうほうじんすまがくえんすまがくえんちゅうがっこう)

教科、科目、領域

中学校: 公民 、総合学習 、特別活動
学年 中学 1年 、2年 、3年
(1)新聞を活用した公民の授業(2)アジア研修新聞づくり(3)1分間スピーチなど
・メディアとしての新聞のよさや魅力に気づかせ、新聞を活用しようとする意欲を育てる。・新聞作りやスピーチを通して、思考力や表現力を育てる。
学習資料・スクラップ・スピーチ・新聞作成など様々な新聞活用法を体験させる。
新聞制作学習 新聞活用学習

(1)新聞を活用した公民の授業は、ほぼ毎時間。時事問題レポートは随時実施。(2)アジア研修新聞づくりは研修後の事後学習として実施。
(3)1分間スピーチは随時実施。

第1時

(例)学習の主題「内閣のしくみ」
(1)現在の内閣総理大臣や国務大臣の名前を挙げさせる。
(2)内閣の構成メンバーを掲載している記事をから次のようなことを読み取らせる。
・内閣には大臣は何人いるか。
・内閣にはどんな大臣がいるか。
・大臣の中で国会議員は何人いるか。衆議院 議員か参議院議員か。
・国会議員でない人は何人いるか。
・これらの大臣はどのようにして選ばれたのか。
(2)記事を読み取った後で、教科書の記述や憲法の条文を読ませ、次のことを確認させる。
・内閣総理大臣は国会が指名する。
・国務大臣を任免する権限は内閣総理大臣にある。
・国務大臣の過半数は国会議員でなければならない。
・内閣は国会に対して連帯して責任を負う。
(3)実際の内閣のしくみが憲法の規定(教科書の記述)の通りであることを確認する。

全員に内閣の構成メンバーを掲載している記事を配布する。まずは各大臣のプロフィールを読ませる中で、いろいろ気づいたことや疑問に思ったことなどを自由に発表させたい。

・毎時間の授業の始めに新聞記事を読むことで、学習内容に対する興味・関心が高まったと思われる。時事問題レポートにも積極的に取り組むようになり、自分の意見がしっかり書けるようになってきた。

「新聞を活用した多様な学習活動の展開」というテーマで2年間実践を続けてきた。文字通り、各教科の授業や行事、特別活動などの教育活動の様々な場で、新聞を活用して「読む・書く・聞く・話す・調べる・つくる」といった多様な活動を試みた。その結果、生徒には多少なりとも新聞というメディアの良さを感じてもらえたと思う。ただ、反省すべきことは、それぞれの活動が個々ばらばらな取り組みであって、体系化できていないことである。今後の課題は、これらの様々な活動を改善しつつ継続することである。また、それぞれの活動の目的・目標・内容・方法などを整理し体系化して、学校の中にNIEカリキュラムとして定着させていくことだと考える。

実践者名:学校法人須磨学園 須磨学園中学校 吉田勝司