実践指定校実践例 2012年度

授業を通して新聞に興味・関心を持つ児童の育成を目指す

加古川市立陵北小学校(かこがわしりつりょうほくしょうがっこう)

教科、科目、領域

小学校: 国語 、算数 、総合学習
学年 小学 5年 、6年
算数科「割合」国語科「とっておきの一枚」総合「近い未来を生きるヒントを探して」
新聞活用学習

算数「割合のまとめ」(1)円グラフ・帯グラフのある新聞記事のスクラップ活動…①時間、(2)新聞記事を使った簡単な割合の問題…③時間、(3)教科書「資料を活用しよう」…①時間、国語「わたしのとっておきの一枚」(1)新聞記事から「お気に入りの記事を紹介しよう!」…②時間、(2)新聞記事から「新聞記事の人物を紹介しよう!」…②時間、(3)原稿作り…②時間、(4)発表…①時間、総合的な活動「近い未来を生きるヒントを探して」と題して新聞記者による講演…①時間

第8時

(1)算数科…帯グラフ・円グラフを新聞記事から見つけ、スクラップ作りをする。その記事から教師側が割合の問題に使えそうな記事を選ぶ。円グラフや帯グラフの値を読み取り、割合の関係の式から値を求める。(2)国語科…「お気に入りの写真を紹介しよう!」という学習課題を提示する。新聞記事からお気に入りの写真を探し、見出し、簡単な記事の紹介、選んだ理由を書き、班での話し合い活動を行う。「新聞記事の人物を紹介しよう!」では、新聞の記事から一人選び、写真の見出し、記事からわかる人物の紹介、選んだ理由を書く。そして、班での話し合い活動を行う。(3)総合的な活動…「近い未来を生きるヒントを探して」と題して近隣住民や校長先生から講話を聞く。その一環として新聞記者派遣を依頼した。記者からは「死について~苦境でも希望を持って生きている人~」というテーマで講演を依頼した。

新聞記事によっては帯グラフ、円グラフの値がとても大きい場合があり、とても難しい計算になってしまう。教師側があらかじめ問題を選択しておく必要がある。また、新聞記者による講演では講演の内容が教育内容にふさわしいものであるのかということを担当者とよく打ち合わせをしておく必要がある。

教室の後ろに新聞閲覧コーナーを設置していたが、子どもの興味・関心のある出来事(芸能・スポーツ・マンガ)にはよく手に取り読んでいたが、経済などの難しい記事の内容は読んでいないようだった。しかし、NIE活動をするにあたり徐々に経済などの難しい記事にも目を向ける機会が増えてきた。

NIE活動の当初、子どもたちは新聞を手に取ることはあまりしなかった。しかし、教師のちょっとしたヒントや簡単な取り組みを行うことで徐々に手に取る機会は多くなったと感じる。子どもたちの新聞に対する抵抗は確実に減ってきている。また、社会の様子に気づいたり、関心が広がったりしていることも感じられた。しかし、読み取ったり、その情報を相手に上手に伝えたりする点においてはまだまだ課題がある。実践を行うにあたって強く思ったことは教師が授業で使えそうな新聞記事見つけようとする姿勢がとても大切であるということである。毎日、新聞に目を通し、教材との関連性を考えることである。思っていた以上に新聞記事には教材に使えそうな材料はたくさんある。

実践者名:加古川市立陵北小学校 釜江 亮徳