実践指定校実践例 2012年度

新聞はわたし達の生活でどのような役割を果たしているのだろうか。

長野市立昭和小学校(ながのしりつしょうわしょうがっこう)

教科、科目、領域

小学校: 社会
学年 小学 5年
情報化した社会とわたし達の生活
新聞がなくなったらどうなるかを話し合ったり一緒に新聞を読んだりすることを通してわたし達は新聞から得た情報を生かして生活をしているということに気づかせる。
一緒に新聞を読むという活動をすることで共通の話題ができ、情報と生活がつながっているということを実感させることができる。
新聞活用学習 新聞機能学習

新聞は情報をどのように伝えているのだろうか(3時間)
新聞はわたし達の生活の中でどのような役割を果たしているのだろうか(4時間)
わたし達はメディアをどのように活用していけば良いのだろうか(4時間)

第7時

・本単元では、テレビや新聞・インターネットなどの情報について学習をする。わたし達の普段の生活は多くの情報に囲まれている。しかし、それらの情報がわたし達の生活の中でどのような役割を果たしているのか、発信する側はどのようにして情報をわたし達に送っているのか考えることはしていない。本学級ではこれまでの新聞との関わりを生かし、新聞を中心としてメディアについて学習した。
・授業では、まず新聞の発行部数の変化のグラフを読み取ることをし、発行部数が減ってきていることに気づかせた。
・このまま減っていくと新聞がなくなってしまうのではないかと考えた子ども達は、次に「もし新聞がなかったらどんなことが困るか」という課題で話し合いをした。
・話し合いをした後にみんなで一緒に新聞を読む活動を行った。そして、同じ新聞を一緒に読むことを通して、新聞の役割について気がついたことを話し合った。

・新聞は家庭だけでなく会社や学校などでもとっていることを教える。
・同じ新聞を読むことで共通の話題ができ、新聞を通して人とのつながりがあることを実感させる。
・土日の新聞を班で一緒に読ませる。

「自分の父親は朝忙しくてゆっくりテレビを観ることができないから、新聞がないと情報が入ってこないから困る。」とか、「僕は夜9時には寝なきゃいけないから、野球とかの試合が長引いたときは翌朝の新聞で内容や結果を知っている。」など、児童が自分の生活や体験をもとに新聞の役割について考え、自分の意見を述べていた。また、共通の話題を持つことで社会とのつながりが出来、自分の行動の元になるという意見もでた。

成果として、『新聞に親しむ』姿が多く見られるようになった。
新聞を身近なものと捉え、新聞を読もうとする意欲の向上につながったと考えられる。また、新聞を読むことで分からない漢字や言葉があっても、前後の内容や写真などから『類推して読む』力がつき、読解力が向上した。
新聞を読む習慣が身につくにつれ、様々な記事にも関心を持ち、「情報を得ることで自分に出来ることが増える。」と情報を共有することで社会とのつながりを実感することができた。
課題としては、漢字や読むことが苦手な児童は記事を読むのに支援が必要ということだ。新聞は毎日新しい情報が手軽に入手できるが、教材として扱うには振り仮名をふったり読んであげたりといった手だてが必要である。

実践者名:長野市立昭和小学校 砂塚 雄太