実践指定校実践例 2012年度

総合学科におけるNIE学習の取り組み~「産業社会と人間」での活動を中心として~

私立 広島国際学院高等学校(しりつ ひろしまこくさいがくいんこうとうがっこう)

教科、科目、領域

高校(高等専門学校を含む): 総合学習 、キャリア教育・進路指導
学年 高校(高等専門学校を含む) 1年
「産業社会と人間」における進路意識職業観の形成~新聞記事発表会・進路目標発表会~
将来の進路および職業意識を形作るため、「新聞」を通して獲得させる。さらに獲得した情報・知識を人前で論理的に発表する方法を学び、自らの将来像を確立させていく。
教師より配付された新聞記事を朝の読書時間(10分間)で読み、「感想」を記入する(1~3学期、毎日)また、新聞記事を要約し、語彙力の向上につとめる。
新聞活用学習 新聞機能学習

〇「朝の新聞読書記事」読書会の開催(毎朝10分間の読書活動、1学期~3学期)
〇新聞記事の要約練習
〇「朝の新聞読書記事発表会」(「産業社会と人間」での活動、6時間)
〇「進路目標発表会」(「産業社会と人間」での活動、14時間)

第0時

※金曜日の5・6時間目に実施
[朝の新聞読書記事読書会・読書記事発表会]
(1)教師より配付された新聞記事を朝の読書時間(10分間)で読み、「要約」と「感想」を記入する(1~3学期、毎日)。
(2)教師より配付される新聞記事を要約、語句の確認を行い、語彙能力の向上につとめる(1週間に2枚)
(3)朝の読書会記事の選定、発表原稿の作成(夏休み期間中+2時間)
(4)「朝の読書記事発表会」クラスでの発表・修正(2時間)
(5)「朝の読書記事発表会」全体発表(4時間)

[進路目標発表会]
(1)発表会を行うにあたっての発表方法の確認・原稿作成(2時間)
(2)クラス内での発表、全体発表会にむけての予行練習(2時間)
(3)総合学科での全体発表会(12時間)

・朝の読書記事はあらゆる情報から選定する。
・読書記事の要約・感想の書き方は、前もって教師からの指示は行わない。「自らの言葉で表現させた文章」を書かせ、生徒の表現力を磨かせる。
・発表に際して、情報の活用方法、表現方法を考えさせる。
・活用する情報を発表者自らが納得するだけでなく、他者にも理解してもらう発表法を学ばせる。
・自らの進路に新聞情報がどのように役立つかを気付かせる。

恣意的ではあるが、新聞を通して様々な知識を生徒自身が得ることにより、物事を考える幅が広がった。また、進路や職業に対し、真剣に考えられる動機付けができた。さらには、人前で自らの思いを発表できる自信がついた。また、今回から行った、新聞の要約訓練により、ある程度の語彙力をつけることができた。

・読書活動に際し、自らの興味関心のある分野は積極的に要約や感想は書けるものの、関心外になると、自らの思いをまとめることができない者が多くいた。必要・不必要に限らず提示された情報をどのように租借していくかが課題。
・発表を行うに当たって、知りえた情報をどのように織り交ぜていくか(引用方法など)が、不充分であった。
・昨年同様、発表会で発言するために必要な語彙力の欠如が露呈された。語彙力の強化が大きな課題であった。

実践者名:私立 広島国際学院高等学校 鈴木 浩文・石原 裕樹・為重 慎一