新聞ができるまで

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ここでは、新聞ができるまでを簡単に紹介します。

記者会見の様子

新聞記者の仕事は「人に話を聞いて記事を書く」ことです。取材対象は多種多様ですが、困難な取材の場合、記者の熱意と取材相手と信頼関係をつくる誠意がなにより重要です。事実を発掘する調査報道では、ジグソーパズルを組み立てるような丹念な取材が必要です。

真実はそう簡単には明らかにはなりません。新聞記者がいなければ、知ることができなかった出来事はたくさんあります。その一方、新聞に書くことで人を傷つけるおそれもあることから、他の職業に増して倫理観が求められます。

記者の必需品

ニューヨーク・タイムズの1面には“All the News That’s Fit to Print”という文字が刻まれています。「印刷すべきニュースがすべてここにある」――とでも訳せばよいでしょうか。このスローガンには新聞人の強い自負を感じます。記者たちが集めた情報を読者に提供するように加工するのが編集の仕事です。

記事が過不足なく正しく書かれているかをチェックし、ニュース価値を判断して見出しをつけ、コンピューターで紙面に組んでいきます。新聞社の締め切りは読者に届ける時間から逆算して決められています。大きなニュースが飛び込んでくれば、記事を差し替えてより新しい情報を読者へ届けます。編集作業は常に時間との戦いです。

輪転機

コンピューターでレイアウトされた紙面は広告とドッキングして印刷工程へ回され、輪転機という巨大な機械で印刷されます。輪転機の技術革新はめざましく、昔は凸版印刷の輪転機が主流でしたが、現在はすべてオフセット印刷に切り替わっています。印刷速度も高速化して今では毎時13万~14万部の印刷が可能です。

バイクで配達される新聞

印刷を終えた新聞は、梱包され行き先が指定されたうえで、トラックに積み込まれ新聞販売店に届けられます。夏でもまだ夜が明け切らないころから、販売店では読者へ新聞を届けるための作業が始まります。雨の日は濡れないような工夫をして新聞を確実に読者のもとへ届けます。