第7回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

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(滋賀県)立命館守山中学校 1年 阿部 瑞希(あべ・みずき)さん

意見を聞いた人:母

記事見出し

「南北の2人 にっこり自撮り」(朝日新聞2016年8月11日付朝刊)

授賞理由

リオ五輪の期間中、韓国と北朝鮮の女子体操選手がスマートフォンで「自撮り」した画像が話題になった。二人を取り上げた記事を読んだ滋賀県の阿部さんは「政治的なこととは関係なく、仲良く写っている二人がすてきだ」と感じた。

並んで写真を撮るという普通のことが、新聞に取り上げられない世の中が、平和な世の中なのかもしれない。そう話す母の言葉に阿部さんは、女の子同士の普通の行動が新聞記事になることのおかしさに気付く。その上で、平和な世の中を築くには国同士の問題にとらわれず、人同士が良いところを見つけて仲よくすることが大事だと考え、そのためにはさまざまな国の文化や人について学ぶことが重要だと結論づけた。

五輪中に、注目度の高い運動面の記事以外に目を向けた視点も良く、母の言葉からメディアの価値判断に気付いて考えを深めた。記事をきっかけに他者を理解することの普遍的な価値にまで考えを広げ、世界平和到来の希望を心に焼き付けた点がHAPPY NEWS賞にふさわしい。

(1) この記事を選んだ理由と、記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください

私が、この記事を選んだ理由は、政治的なこととは関係なく、仲良く写っている二人が、すてきだからです。緊張状態が続く国と国の間だからといって、警戒して相手を避けたり、嫌ったりせず、自分たちの好きなことや、頑張っていることを通して、お互いの良さを知ることができるというのは、とても素晴らしいことだと思いました。だれとでも、分けへだてなく仲良くすることは、平和な世界にしていくために大切なんだと考えました。

(2) 家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください

母は「国と国では、国境があるけれど、人と人との間には、国境なんて無いんだね。こういった並んで写真を撮るという普通のことが、新聞に取り上げられない世の中が来れば、それを平和な世の中というのかもしれないね」と言っていました。

(3) 話し合った後のあなたの意見や提案・提言を書いてください

女の子同士で、仲良く写真を撮るという普通の行動が、新聞に取り上げられるのは、本当は、おかしいことなんだと思います。平和な世の中をつくっていくためには、国の政治や国の問題、国の見ためだけで人を判断するのではなく、人の良い所をどんどん見つけ、国のこととは関係なく仲良くしていくことが大切です。そんな人が増えていけば、国同士の関係も、良くなっていくと思います。人と人との心の間には、壁なんてありません。一人一人に、仲良くなりたいという気持ちさえあれば、世界中の人と、仲良くなれるはずです。私は、よく、国同士の政治的な問題について見聞きしますが、その国の文化や人々のことについて見聞きすることは少ないと思います。私たちは、平和な世の中をつくっていくために、いろいろな国の文化や人々のことを学んでいくことが、私は重要だと思います。