第1回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

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白百合学園高等学校(東京都) 1年 岸 美裕子さん

意見を聞いた人:母

(1)この記事を選んだ理由を書いてください

 死刑制度の問題については以前から関心があり私は死刑制度を廃止すべきでないと考えていた。しかし、この記事には、死刑廃止論者の意見が書いてあり、説得力があったから。

(2)記事を読んで分かったこと、疑問に思ったこと、感じたことなどを書いてください

 この記事では、仙台拘置所で刑場を視察した刑法学者の団藤重光さん、検察幹部、記者本人による、死刑廃止の意見が書かれている。国民の8割超が死刑を容認と書かれているように、私も死刑は存置すべきだと考えている。記事にある通り、確かに死刑は残虐性を与えるかもしれない。しかし死刑は残虐であり、凶悪な犯人は残虐でないのか、少し疑問に思った。

(3)家族や友だち、クラスメートなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞いて書いてください

 以前、母と死刑制度の話をしたとき、母の意見は死刑の容認だった。この記事を母にも読んでもらうと、普通の人の神経には到底耐えられないと刑法学者の団藤重光さんが感じたということで、やはり死刑はどんな形であっても残虐なのではないかと思ったそうだ。死刑のような残虐性のない、何か別の形で刑を下すことはできないのか考えるべきだという意見だった。

(4)話し合い後のあなたの意見・感想・提言を書いてください

 この記事を読んで死刑が合憲とは言いがたいこと、刑に立ち会い、つらい思いをする人がいること、残虐性を与えることを知り、この点は大いに納得できた。ただ、私は人を何人も殺すような残虐な人が、刑務所に入るだけで食事を与えられ、懲役期間が終われば、今まで正しく生きて、自力で食べてきた人と同じように生きられてしまうことにとても疑問を感じる。軽々と死刑と言うことはできないが、死刑とは違う、犯人がきちんと反省し、一生罪の意識を背負って生きる覚悟ができるような刑の形はないものか、よく検討する必要があるのではないかと思った。